新しい婦人科での診察を受けたあと、先生から私の病名は 「子宮頚部嚢胞」 であると説明されました。子宮頚部にできる嚢胞自体は珍しいものではなく、通常であれば「円錐術」という子宮頚部を円錐状に切り取る手術で病巣を取りきることができるそうです。しかし、私の場合は嚢胞の数が多く、位置も深いため、この方法では取りきれないとのことでした。
はっきりさせるには、やはり 子宮を全摘してすべての細胞を調べるしかない。 その事実を改めて突きつけられ、胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちになりました。
確率的には悪性の可能性はとても低い。 でも「ゼロではない」。 しかももし悪性だった場合は 子宮頸がんの一種となり、厄介なことになってしまう。
先生から「どうされますか」と判断をゆだねられました。
もちろん、決めるのは自分自身です。でも、決め手がなくて決めきれない。
手術が怖いという気持ちもありましたし、筋腫もなく、卵巣も子宮もきれいだと言われているのに、それを取るということに強い抵抗がありました。
迷う私に、先生はこう提案してくれました。
「とりあえず定期的に診察して、悪性のものがないか毎年検査する形で様子を見ますか?」
その言葉に救われるような気持ちになり、私はその方法を選びました。 もちろん、その間に不正出血や気になる症状があればすぐ受診するという前提で。
それが 2023年3月のことでした。
🩺 毎年3月の定期検査:痛みと不安を抱えながら
それから毎年3月に診察へ行くようになりました。 内容はまず問診で、体調の変化や気になる症状がないかを確認。 その後、内診とエコー、そして奥にある細胞を採取する検査が行われます。
この細胞採取が、やはり痛い。 終わったあとは少し待合室で休んでから帰宅するのが毎回の流れになりました。
ただ、嚢胞の位置が深く、数も多いため、すべての細胞を採取することはできません。 取れるところまでを取るだけ。それが現実でした。
そして、2024年、2025年の検査結果はどちらも 「うまく採取できていませんでした」 というものでした。
エコーや症状から見る限り大きな変化はなく、 「問題ないとは思いますが……」 と先生は言ってくれましたが、どこかすっきりしない気持ちが残りました。
さらに総合病院ではよくあることなのか、毎年担当医が変わりました。
そして2025年の診察で、担当医からこう聞かれました。
「ずっと不安を抱えたまま子宮全摘せずに毎年検査を受けられるには、何か理由があるのですか?」
私は正直に答えました。 頚部に嚢胞があること以外は子宮も卵巣も問題なく、筋腫もないのに取らなければいけないのか疑問に思っていること。 そして、手術自体が怖いこと。
先生は静かにうなずき、こう言いました。
「気持ちはわかります。でもこの検査は採取すること自体が難しく、頚がん検査としては有効でも、正直あまり意味がありません。閉経しても小さくなるものではないので、不安を抱えながら永遠に続けていくことになります。決めるのはあなたですが、私は全摘することをすすめます。」
その言葉を聞いて、胸の奥で何かがストンと落ちたような気がしました。
体調が悪くなるたびに「もしかしたらあれが原因で…」と考えてしまうのも嫌だったし、 この痛い検査をずっと続けるのも気が重い。 でも、決断する決め手がない——ずっとそう思っていました。
その迷いが、少しずつ形を持ち始めた瞬間でした。


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